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2020年10月31日(土)

#日本の美術館ベスト100

飯森山公園も秋色です飯森山公園も秋色です

こんにちは、スタッフKです。


今月発売されたカーサブルータス11月号(マガジンハウス)で日本の美術館ベスト100が掲載されている中に、土門拳記念館も選んでいただきました。ありがとうございます!開館して37年。その間にも全国津々浦々に続々と素敵な美術館が開館し、現在千を超える日本の美術館の中でのランキング入りというのは、ホントうれしいことです。


手前味噌ですが、本当にここは毎日飽きることなく、ああーいいなと感じられる空間です。

まず、自然豊かな飯森山公園の水に浮かぶようにして立つ外観。土門拳の強さ大きさを表わすかのような大壁に沿って歩みを進め、玄関の重厚な扉を開けると、エントランスでは亀倉雄策デザインの「土門拳記念館」の銘板が出迎えてくれます。中に入ると少し照明を落とした廊下。そしてその先に、展示室が。外光が一切入らない企画展示室Ⅰと主要展示室に、迫力の土門作品が展示されています。


そして、その先に続く廊下。この廊下がまたいいんですよ。今まで光が入らない展示室で、土門拳作品とじっくり向き合ったあとで、光がだんだん幅広く入ってくる廊下で心が解放されていく。廊下越しに、水が流れる中庭のイサムノグチ彫刻「土門さん」や、年譜を見ながら進むと、池「拳湖」が広がる記念室へ。ここから見える四季折々の鳥海山や公園の景色に大きく深呼吸。


そして、もう一つ奥に進むと、企画展示室Ⅱでもう一つ土門作品を。大窓から見える、勅使河原蒼風作「流れ」と名がつけられた枯山水の庭が、作品鑑賞の余韻を優しく深く包んでくれます。

この建築のストーリーと土門拳作品、そして周囲の風景が調和している空間は、まさに財産と思います。


現在、土門拳記念館は2021年2月4日まで、修繕工事のために臨時休館中です。窓枠サッシ、ガラス、天井、床、壁など、経年劣化がひどくなってきた箇所が改修され、美しくよみがえる予定です。長い休館でご迷惑をおかけしますが、春になって、きれいになった土門拳記念館にいらしていただける日を心からお待ち申しあげます。

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2020/10/31 11:30 | 記念館あれこれ | コメント(2)

2019年12月21日(土)

#令和元年も押し迫ってきました

来年もよいお年でありますように来年もよいお年でありますように

こんにちは、スタッフKです。今年の土門拳記念館の開館もいよいよ明日1222日限りとなりました。今年の酒田は11月に一度だけ、真っ白になるほど雪が降りましたが、それ以降は降ってもちらちら程度で、穏やかな年末を迎えようとしています。


土門拳生誕110年だった今年、土門拳記念館ではいろんな明るい話題がありました。

5月にNHK日曜美術館「にほん・美の地図~山形~」で放映されたこと。春に特別展を開催させていただいた田沼武能先生が、写真界で初めて文化勲章を受章されたこと。酒田市土門拳文化賞が創立から四半世紀を超え、歴代受賞の皆様による25周年記念写真展が開催されたこと。11月発行の「暮しの手帖」をはじめ、雑誌等で当館がたくさん取り上げられたこと。酒田港にクルーズ船の入港が増え、いろんな国の皆さまが当館にもたくさんいらしてくれたこと。新規の写真集「土門拳の室生寺」が発刊されたこと。もっといろいろありますが、何より入館してくださる方々の数が昨年より増えたことは、スタッフにとって大きな励みとなりました。

一方、少し広くまわりを見れば、災害が多く大変な思いをされた方が多い年でもあったでしょう。災害、貧困、格差、ハラスメント、虐待、隠ぺい…嫌になるくらい暗い話がいっぱい。そんな中、土門の「筑豊のこどもたち」や「ヒロシマ」を見ても、仏像や焼き物の写真を見ても、また今展示中の高橋智史さんのカンボジアの写真を見ても、これは決して昔の、また遠い国だけの話で終わるものではないと感じます。それぞれの写真は、今だからこそ大切にしたい「気づくこと、感じること、考えること、想像すること」を呼びかけてくるような、気がします。


ときにただ心地よく静かにゆったりとできる空間、ときに厳しく自分を深く見つめ直せる空間、いろんなシーンが、2020年も土門拳記念館に満ちていることを願って。皆様どうぞ良いお年をお迎えください。


年明け14日と5日は、各先着10名様にお年玉くじを実施します。来年もどうぞよろしくお願いいたします。


2019/12/21 16:17 | 記念館あれこれ | コメント(3)

2019年10月19日(土)

#生誕110年 25日は誕生日。祝おせんべいを配ります

26日4時~この秋2度目のミュージアムコンサートもあるよ26日4時~この秋2度目のミュージアムコンサートもあるよ

 こんにちは、スタッフKです。8月~10月にかけて、当館で様々なイベント等が開催されました。堤勝雄先生「弟子が語る土門拳」、第25回酒田市土門拳文化賞授賞式及び歴代受賞者による友の会交流会、曾田瑞樹ミュージアムコンサート(ヴィブラフォン)、第38回土門拳賞受賞高橋智史氏のギャラリートーク。いずれも、心動かされるシーンばかり。土門拳記念館が彩られました。そうこうしているうちに、秋が深まり、酒田の空を飛ぶ白鳥の声が響く季節となりました。


さて、来週25日は、いよいよ土門拳の生誕110年のお誕生日です。当館では、お祝いとして、1025日ご来館の皆様先着100名様に、その日限りのオリジナル祝おせんべいをプレゼントいたします。

最近はあまり目にしませんが、昔は建前(家を建てる時)のお祝いに屋根からお餅やお金を撒きました。近所で新しく家が建つときは、何日に餅まきが行われるか、ドキドキしながら楽しみにして待っていたものです。餅や五円玉を拾った帰り道、紙袋の底が破れて中身がすっかり道端に落ちてしまってべそをかいたことも昭和の懐かしい思い出です。

そんな風に、土門拳のお誕生日をお祝いする気持ちで、おせんべいをお配りします。また、エントランスでは酒田の草月流による祝花も飾っていただきます。おせんべいはその日限りのレアものですので、ぜひいらしてゲットしてください。お待ちしております。


2019/10/19 17:30 | 記念館あれこれ | コメント(3)

2019年05月21日(火)

#日曜美術館#土門拳記念館

久しぶりの雨に土門拳が好きな「みやこわすれ」の花もほっ♥久しぶりの雨に土門拳が好きな「みやこわすれ」の花もほっ♥

こんにちは、スタッフKです。


今度の日曜日(令和元年526日)、NHK日曜美術館で土門拳記念館が紹介されます!日曜美術館といえば、もう何十年も前から人気の「美術番組の王様」でしょう。その王様が当館にいらしてくれたのですよ~うれし~い!


実は日曜美術館がアートシーン以外の本篇で当館を取りあげてくださるのは3度目と思います。一度目は何と平成元年5月28日、NHK「日曜美術館 美術館への旅・土門拳記念館」で、出演は文筆家の草森紳一さん。記念館を歩きながら土門作品を語ってくださいました。放送後、確実に入館者が増えて「日曜美術館ってスゴイ番組なんだなあ」と思いました。確かその数年後にもう一度取り上げていただき、そして今回、令和の幕開けと共に再び取り上げていただけて、本当にうれしいです。


番組名は「日曜美術館 にほん・美の地図~山形」で、番組MCで芥川賞作家の小野正嗣さんが「歴史・文化・風土・自然」をキーワードに、その土地のアートスポットを紹介する紀行シリーズ。45分の番組中に山形県内の3つのスポット≪山形市郷土館、土門拳記念館、大石田町次年子窯≫が紹介されます。


NHKスタッフの皆さんは4月中に取材にいらしてくださいましたが、4日間もかけて酒田市内含め土門拳記念館を取材してくださいました。テレビ番組ってこんなにこだわって、丁寧に作られるのだなと感心。ずっと天気が悪く、寒くて雨風で大変でしたが、最終日には雨も上がって、公園の八重桜も咲き始め、ホッとしました。

番組では、小野さんと共に藤森武先生も登場します。もしカットされていなければチラッと私も? ぜひご覧くださいね。


2019/05/21 16:20 | 記念館あれこれ | コメント(0)

2019年02月09日(土)

冬こそ、土門拳記念館!

まるで墨絵のような室生寺の世界まるで墨絵のような室生寺の世界

こんにちは、スタッフKです。


立春も過ぎましたが、酒田の冬は今が本番。酒田では毎年215日、17日の黒森歌舞伎が終わると「冬の辛抱ももう少し…」となります。あと、一息ですね。昨日は本当に寒い風で身も凍るようでしたが、今日は風も止み、とてもきれいな雪景色です。


今、土門拳記念館では「室生寺 モノクロの光と影」を開催中です。

室生寺は奈良の山間(かつては室生村、今は宇陀市)にある古刹ですが、土門拳の写真家人生は室生寺に始まり室生寺に終わる、と言っても過言ではありません。


当館で、本格的な「室生寺」展を開催するのは5年ぶりなのですが、展示室全体の雰囲気に、改めて「室生寺はいい、やっぱり室生寺はいい」とホント毎日毎日思います。

モノクロの大型パネルを前にすると、土門が日本人の心を感じたという、山や川、村や寺のたたずまいや仏像が、静かに私の心に迫ってきます。モノクロの写真なのに、風や光、葉っぱの色、村人や鳥の声、仏像がいらっしゃるお堂の空気、川のせせらぎの音までも感じるような気がします。

そしてまた、記念館の外の雪景色と館内の写真との、この絶妙な組み合わせ…。

入館者数が少ないこの時期は、この贅沢な空間も時間もほとんど独り占めできる日もありますよ。お好きな場所で、椅子に座って、土門作品と館内からの雪景色をゆ~っくりと堪能してください。


毎日、お仕事や家事でおいそがしい皆様、どうぞ冬こそ、土門拳記念館へ。

3月までは月曜休館(2月11日祝は開館、12日火休館)。

 218日~22日は臨時休館ですのでお気を付け下さい。

 


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2019/02/09 12:45 | 記念館あれこれ | コメント(0)

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