来年もよいお年でありますように
こんにちは、スタッフKです。今年の土門拳記念館の開館もいよいよ明日12月22日限りとなりました。今年の酒田は11月に一度だけ、真っ白になるほど雪が降りましたが、それ以降は降ってもちらちら程度で、穏やかな年末を迎えようとしています。
土門拳生誕110年だった今年、土門拳記念館ではいろんな明るい話題がありました。
5月にNHK日曜美術館「にほん・美の地図~山形~」で放映されたこと。春に特別展を開催させていただいた田沼武能先生が、写真界で初めて文化勲章を受章されたこと。酒田市土門拳文化賞が創立から四半世紀を超え、歴代受賞の皆様による25周年記念写真展が開催されたこと。11月発行の「暮しの手帖」をはじめ、雑誌等で当館がたくさん取り上げられたこと。酒田港にクルーズ船の入港が増え、いろんな国の皆さまが当館にもたくさんいらしてくれたこと。新規の写真集「土門拳の室生寺」が発刊されたこと。もっといろいろありますが、何より入館してくださる方々の数が昨年より増えたことは、スタッフにとって大きな励みとなりました。
一方、少し広くまわりを見れば、災害が多く大変な思いをされた方が多い年でもあったでしょう。災害、貧困、格差、ハラスメント、虐待、隠ぺい…嫌になるくらい暗い話がいっぱい。そんな中、土門の「筑豊のこどもたち」や「ヒロシマ」を見ても、仏像や焼き物の写真を見ても、また今展示中の高橋智史さんのカンボジアの写真を見ても、これは決して昔の、また遠い国だけの話で終わるものではないと感じます。それぞれの写真は、今だからこそ大切にしたい「気づくこと、感じること、考えること、想像すること」を呼びかけてくるような、気がします。
ときにただ心地よく静かにゆったりとできる空間、ときに厳しく自分を深く見つめ直せる空間、いろんなシーンが、2020年も土門拳記念館に満ちていることを願って。皆様どうぞ良いお年をお迎えください。
年明け1月4日と5日は、各先着10名様にお年玉くじを実施します。来年もどうぞよろしくお願いいたします。