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2018年12月27日(木)

室生寺の光と影

2019年もお待ちしています2019年もお待ちしています

こんにちは、スタッフKです。今年もいよいよ押し迫ってきました。土門拳記念館は、展示替えも無事に終え、年明けを待つばかりとなりました。今年も、ご来館いただいた方、ブログを読んでいただいた方、本当にありがとうございました。

新年14日からは「室生寺 モノクロの光と影」「古寺巡礼 伝統の装飾・文様」「昭和の手仕事」の3つの展示を開催します。

モノクロの「室生寺」は久しぶりの展示です。作品サイズが大きいものでは、縦180㎝×270㎝のものですが、これらの作品は、パネル3枚に分かれている状態で収蔵されているものを、当日組み立てて展示します。先ほど「展示替えも無事に終え」と書きましたが、この組立・展示作業は、結構難しくハラハラドキドキ神経を使い、終わった時には、「あ~、無事に終わってよかった~」と、叫びたい気分でした。

展示作品は、1975年に新宿小田急百貨店で開催された「室生寺」展で展示された作品をベースに、平成56年に原板から新たにプリントされたパネル作品が主です。原板はガラスの乾板が多く、ただでさえ大変なプリントなのに、3枚のプリントを組み合わせて1枚のパネルとして展示する作品を作るのは、相当の技が必要だったことでしょう。作品の前に立つと、そこはモノクロなのに、見つめていると、室生村の風、草木の色、お寺の匂い、そこに生きてきた人の声までも感じ、その世界に引き込まれるような気がします。

「古寺巡礼 伝統の装飾・文様」も日本古来からのデザインが、とても新鮮で美しく、お正月にはぴったりの発見ができると思います。

14日~6日までは、先着10名様にカレンダーなどグッズが当たる、新春お年玉くじもやってます。皆様のお越しを心よりお待ちしています。

では、皆さま、今年もありがとうございました。どうぞよいお年を。


2018/12/27 17:21 | 記念館あれこれ | コメント(0)

2018年11月25日(日)

これが昭和の大女優と土門拳融合オーラだ《展示中の作品紹介》

今日の飯森山公園。すっかり晩秋の装いです今日の飯森山公園。すっかり晩秋の装いです

こんにちは、スタッフKです。もう11月下旬。いつ雪が降るか、タイヤ交換するか、ドキドキするシーズンがやってきましたね。


今、当館では「かお かたち 土門拳のまなざし」を開催中ですが、その中に土門作品としては異色の「女優と文化財」シリーズの中から9点を展示しています。


これは昭和39年の正月号から翌4012月号まで2年間に渡り、月刊誌「婦人公論」の表紙のために撮影された作品です。


昭和391964)年は東京オリンピックの年で、当時の編集長・三枝佐枝子氏の「五輪で来日する外国人にも日本の文化財を紹介したい」という熱意から、当時の超一流女優と国宝級文化財を組み合わせた表紙写真、という企画が生れました。それは、単に土門拳が撮影した写真に女優さんを合成する、ということではなく、実際に文化財のあるロケ地で撮影し、真の古典と現代の融合を試みるという、大胆な不可能に近いと思われる企画でした。当初、土門拳は女優さんに合わせた撮影はできないと即座に断ったそうです。しかし、何度も何度も自宅に通われる編集者についに根負けし、「女優を泣かせるけどいいか」の条件でスタート。勿論、文化財の選定は土門拳。契約は当初1年間でしたが大好評につき、もう1年延長されました。衣装デザインは森英恵です。


実は土門は女性には優しく自分では直接言えないので、注文を付ける時は弟子に「言って来い」と指示したという話。土門も弟子も撮影当日まで国民的スター吉永小百合の顔を知らなかったという話。岡田茉莉子さんがそんなに仏像に近づくとは夢にも思わなかった住職が、現場を見てカンカンに怒って撮影中止となったけれど、執念で1枚成功させたという話。などなど撮影エピソードは尽きませんが、写真を見ると、本当にこんなスゴイものに女優さんが大接近して(中には直に触れて)撮ったというのが信じられません。


社会派の土門が、いつもとはちょっと違う顔で撮ったかもしれない、岩下志麻さん、若尾文子さん、吉永小百合さん、三田佳子さん、佐久間良子さん、などなど国宝級文化財に負けない当時10代~20代の大女優と土門拳の融合オーラをぜひ見に来てください。(1224日まで開催、12月は月曜休館)


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2018/11/25 17:22 | 記念館あれこれ | コメント(0)

2018年01月04日(木)

2018年おめでとう!ありがとう!お年玉くじ当ててね。

本年もどうぞよろしくお願いいたします本年もどうぞよろしくお願いいたします

新年あけましておめでとうございます。スタッフKです。


平成30年スタート。今年は、4日~8日までの5日間、毎日先着20名様に、「おめでとう」と「ありがとう」の心をこめて、新春お年玉くじを開催しております。今日の分はすでにめでたく終了いたしました。好きなの当たったかな?明日からも毎日、カレンダーや豆本など豪華賞品が20名様にもれなく当たりますので、ぜひ、お越しくださいね!


昨年は12月にうれしいニュースがありました。11月のブログでもご紹介したオリジナルカレンダー「土門拳写真の旅 高雄 神護寺、栂尾 高山寺」が、(一社)日本印刷産業連合会主催のコンクール、第69回全国カレンダー展で、何と!最高賞の経済産業大臣賞金賞を受賞いたしました。これは印刷会社である㈱光陽社様を通じて出品されたのですが、実は、私はこうした賞があることすらも知らなかったので、聞いた時は、まあ、びっくり、そしてじわじわとうれしさがこみ上げてきました。

土門拳のオリジナルカレンダーは2018年版で第15作目になります。土門拳の魅力、強さ・美しさを、奇をてらわずカレンダーに表現したい。「写真の旅」を感じて欲しい。デザインに表れたその思いが、大事にしっかりと印刷されました。関わった人みんなの重なりが生んだ受賞、改めてありがとうございます。

折しも、今日からの展示「歳時記」は、過去のカレンダーに使われた作品を欅額装で展示しています。この空間で、堪能してください。


2018/01/04 11:21 | 記念館あれこれ | コメント(0)

2017年11月20日(月)

2018土門拳カレンダー、表紙は「運慶」展でも人気の高山寺仔犬だよ

2018カレンダー、戌年にぜひ2018カレンダー、戌年にぜひ

こんにちは、スタッフKです。寒くなってきましたね~、今日の酒田は雪がちらちら。これから本格的な冬がいよいよ迫ってきます。あ~、また錆びついた体に鞭打って雪かきしなくっちゃ。


冬と聞けば、年賀状やカレンダーも気になる季節です。当館では毎年土門拳オリジナル壁掛カレンダーを出していて、2018年版で15作目。毎年、ご自分用だけではなくお歳暮やクリスマスプレゼント用に買ってくださる固定ファンの方も多数いらして本当にありがたいです。

今回のテーマは「土門拳写真の旅 高雄・神護寺 栂尾・高山寺」。土門拳が一番好きという神護寺の薬師如来や高山寺の紅葉など、カラー作品8点掲載。表紙は来年の干支にちなんで、高山寺の仔犬です。


この仔犬像、今、東京国立博物館で開催中の特別展「運慶」でも展示されています(26日まで)。「仔犬」は運慶ではなく、息子の湛慶作なのですが、「運慶」展の中でも、とーっても人気なんだそうです。「運慶」展は先日40万人を突破したほど大盛況なので、ご覧になった方も大勢いるでしょう。


土門拳は、よく高山寺を訪れた際、縁側に座って、この仔犬像の頭をなでていたそうですが、写真界の巨匠で身体も大きい土門拳が、小さい木彫りの仔犬を抱いて、なでている姿を想像すると、思わずクスっと笑っちゃいます…、それから、当時そんなことができたっていうのがまたびっくりですね。重要文化財なのに…?


当館カレンダーは今のところ、まだ在庫が充分ございます。全国への発送も承っておりますので、どうぞお気軽にお問い合わせください。お待ちいたしております。


2017/11/20 17:52 | 記念館あれこれ | コメント(1)

2017年10月01日(日)

祝☆開館記念日、今日からブログ始めま~す

今朝の土門拳記念館今朝の土門拳記念館

こんにちは、スタッフKです。今日からブログを始めることになりました。

初めは土門拳のことも写真のこともほとんど何も知らずにここに来た私ですが、以来三十数年…、誰よりもここで一番長く息をしている人間(もしかして妖怪?)であることに間違いはありません。土門拳記念館のあんなこと、こんなこと、今のことや思い出も含めて時々書かせていただきますので、どうぞよろしく。


さて、本日10月1日は、土門拳記念館の開館記念日です。

1983年(昭和58年)10月1日、土門拳を取り巻く様々な方々のご苦労ご協力、そして愛情のたまものとして、土門拳記念館は開館しました。残念ながら土門拳自身は東京虎の門病院で意識不明のまま入院中。当日9時50分にたみ夫人らが主要展示室でテープカットを行い、めでたく待望のオープンとなりました。その日の酒田は空晴れ渡る日で…とはいかず、ものすごい雨風で大変な日だったようです。

引き続き、会場を文化センターに移して完工式典が行われましたが、なんとその式典の最中に、ものすごい大きな雷が落ちて、酒田市内全部停電になり、30分くらい式が中断しちゃったんだそうです。でも式典に参加した約400人の関係者は驚くことなく「ああ、土門拳が雷神となって酒田にやってきた。東京で身体は眠っている土門の“魂”が酒田まで飛んできたんだ。」ってみんな本気で思ったそうです。強烈な個性で皆の心をつかみ、鬼と呼ばれた土門拳にふさわしいエピソードですね。


さあ、今日の酒田は34年前とは違い気持ちのいい秋晴れが広がってきました。今日は開館記念日を祝して、一日中、午後5時まで無料開放いたします(4時半まで入館可)。お近くの方はどうぞいらしてください。お待ちしております。

2017/10/01 08:53 | 記念館あれこれ | コメント(0)

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