戦後80年記念特別展「東松照明と土門拳-語りつぐ写真-」ほか

主要展示室・企画展示室Ⅰ・Ⅱ
7月11日(金)~10月26日(日)  

戦後80年記念特別展
東松照明と土門拳
-語りつぐ写真-

会期 2025年7月11日(金)~10月26日(日)


 東松照明と土門拳はともに20世紀の日本写真界を牽引した“巨人”として語られてきました。戦前に報道写真家として出発した土門と戦後に活動を始めた東松は、やや世代が異なるものの少なからぬ接点を持っています。
 1950年代初頭、土門は写真雑誌のコンテスト審査員を務める中で独自のリアリズム写真運動を展開し、大きなムーブメントを巻き起こしました。当時大学生だった東松もこのコンテストにしばしば入賞し、土門から高い評価を得ています。その後の東松は、土門の師でもある写真家・編集者、名取洋之助が立ち上げた『岩波写真文庫』のスタッフを経て独立し、敗戦後の日本の社会状況を題材にした「占領」シリーズなど斬新な映像感覚に満ちた多数の傑作を発表。そして1961年には土門らとの共作による写真集『Hiroshima-Nagasaki Document 1961』で長崎の撮影を担当し、土門の広島の写真とともに、原爆に関する強烈なメッセージを提示しました。また晩年の土門が日本中の寺院を撮り歩く『古寺巡礼』シリーズを展開したのに対し、東松は琉球弧やアフガニスタンへも撮影のフィールドを広げつつ沖縄や長崎への移住も経験するなど、ともに止むことなく自身の活動を拡張していきました。

 本展は、戦争や原爆をはじめとする日本の社会状況を見つめながら新たな表現を開拓し、写真界に大きな足跡を残した両者の作品を展覧する初の2人展となります。戦後80年という節目に、20世紀の写真が辿ってきた道程を振り返るとともに、写真を通して今なお止まない戦火について考え語りつぐ機会となることを目指します。

*土門作品については、約20点の初展示作品(広島および長崎で撮影されたもの)の公開を予定しています。


主催:公益財団法人さかた文化財団 土門拳写真美術館
共催:酒田市、酒田市教育委員会
協力:東松照明オフィスINTERFACE
助成:公益財団法人カメイ社会教育振興財団(仙台市)

《 同時開催 》

7/11(金)~9/24(水)
土門拳賞ヒストリー -写真家と戦争の軌跡-

 今年44回目を迎えた「土門拳賞」(毎日新聞社主催)の歴代受賞作から、8人の写真家による約35点を紹介。国内外の戦争に関連した作品や、現代の写真家たちによる多様なアプローチを辿ります。
出品作家:石川真生、江成常夫、大石芳野、亀山亮、北島敬三、砂守勝巳、土田ヒロミ、船尾修(五十音順)


9/26(金)~10/26(日)
第31回酒田市土門拳文化賞受賞作品展


開 館 9:00~17:00[入館は16:30まで]
休館日 9月25日(木)
入館料 一般 1,300円 / 高校生 650円 / 中学生以下無料


《会期中のイベント》

7/13(日)14:00~15:00(予定)
ゲスト:ゲスト:東松泰子 氏(東松照明オフィスINTERFACE 代表)
聴き手:田中耕太郎(土門拳写真美術館 学芸員)
要予約 / 参加無料(要入館料)

写真家・東松照明氏のパートナーで、東松作品のプリントなども手がけてきた東松泰子
氏にご来館いただき、東松照明氏の人生と作品についてお話を伺います。沖縄在住の東
松氏による、東北圏では貴重なトークの機会となります。ぜひお運びください。

・学芸員によるほぼ月イチギャラリートーク
8/9(土)・9/6(土)・10/11(土)
いずれも14:00〜 / 要予約 / 参加無料(要入館料)

7/27(日)①9:30~12:00 ②13:00~15:30
定員:親子各回20組(要予約)
対象:小・中学生とその保護者
協力:(公社)日本写真協会

8/2(土)15:30~16:10(予定)
出演:三船しのぶ
要予約 / 参加無料(要入館料)

・青写真ワークショップ
9/20(土)
講師:千葉奈穂子
要予約

・開館記念日無料開放
10/1(水)

・ミュージアムコンサート「ヴァイオリンの調べ」
10/4(土)10:00~10:40(予定)
出演:五味俊哉
要予約 / 参加無料(要入館料)

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