建築について

土門拳記念館の建築

谷口 吉生(設計者)

土門拳記念館の設計に私が携わることになった直接のきっかけは、建設委員の一人の方からの突然の電話であった。その後、建主である酒田市や建設委員会の方々の来訪を受け、この大変意義深い計画の設計をお引き受けすることになった次第である。
当時土門氏はすでに重い病の中にあったが、土門氏を中心とした人々の強い連帯感と、写真という分野を通して創作について深く理解を示す人々に支えられて、私の設計した建築は完成した。この一座建立の精神に支えられた貴い体験は、その後の私の設計活動の中でも、常に心に残る感動的なものとなっている。
<中略>
写真作品と建築と自然との融合、形として点在する数々の親しい人々の協力、私の目指した設計が、ここを訪れる人々にとって土門拳の世界を思うにふさわしい環境であることを常に願っている。
小学館 土門拳の昭和3「日本の風景」(1995)より抜粋

建築概要

名称 酒田市写真展示館 土門拳記念館
所在地 酒田市飯森山二丁目13番地(飯森山公園内)
建物構造 鉄筋コンクリート一部鉄骨鉄筋コンクリート造二階建
建物規模 建築面積 2,063.15m2 延床面積 2,054.45m2
工期 昭和57年5月1日〜昭和58年7月31日
設計監理 谷口建築設計研究所
施工者
  • 杭打工事   前田建設株式会社
  • 建築工事   間組、平尾工務店共同企業体
  • 機械設備工事 川本工業株式会社 仙台支店
  • 電気設備工事 東北電気工事株式会社 酒田営業所
  • 備品     本間物産株式会社
開館 昭和58年10月1日
彫刻 中庭:イサム・ノグチ「土門さん」
銘板 エントランス:亀倉雄策「土門拳記念館」
庭園 視聴覚室前:勅使河原宏「流れ」
銘石 拳湖前:草野心平「拳湖」
オブジェ 館長室前:勅使河原宏「樹魔」

受賞歴

1984年 第9回吉田五十八賞
1987年 芸術院賞
2009年 第9回JIA25年賞

建築交流ネットワーク協定

2014年11月14日 建築交流ネットワーク協定 締結

国際的建築家 谷口吉生氏の設計による文化施設が、この特色を活かした相互の連携と協力により
国内外への魅力発信を図り、より一層の文化振興に寄与するため締結された協定です。

資生堂アートハウス
長野県信濃美術館 東山魁夷館
丸亀市猪熊弦一郎現代美術館
豊田市美術館
東京国立博物館 法隆寺宝物館
香川県立東山魁夷せとうち美術館
京都国立博物館 平成知新館
鈴木大拙館


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