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2019年03月16日(土)

#演劇、拳!

お雛様でお迎えしていますお雛様でお迎えしています

こんにちは、スタッフKです。


ずいぶん春めいてきました。この時期は市内あちこちで「春灯し、酒田雛街道」を開催しており、古くから大事にされてきた貴重なお雛様を見ることができますが、土門拳記念館エントランスも、傘福や土門拳が撮影した「立雛」(京都・北村謹次郎氏蔵)の写真で、春の雰囲気です。


さて、今日の話題は、土門拳がテーマとなった演劇公演のお知らせです。423日(火)~26日(金)、東京両国にあるシアターX(カイ)で、平石耕一事務所第31回公演、土門拳生誕110年記念『拳 KEN ~土門拳とその弟子たち~』(作・演出:平石耕一)が上演されます。平石耕一事務所では2006年にも紀伊国屋ホールで土門拳をテーマにした演劇「いらかのなみ」を上演していますが、今回は13年の時を経て、さらに円熟した平石氏がまた新たに書き直した作品で、戦中・戦前・戦後「昭和」をにらみ続けた鬼《拳》とその弟子たちの姿を描いたものです。劇中には、ピアノ生演奏による役者の方々の迫力ある歌もちりばめられた臨場感ある舞台とのこと。

4日間の公演中、25日(木)2時から始まる公演の後には、土門拳の弟子ご本人である藤森武氏のアフタートークもあります。

土門拳が演劇になるって、どんな感じなんでしょうね?見てみたいですね。ご興味のある方、平石耕一事務所のオフィシャルブログのぞいてみてください。

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2019/03/16 14:15 | 土門拳あれこれ | コメント(0)

2019年02月09日(土)

冬こそ、土門拳記念館!

まるで墨絵のような室生寺の世界まるで墨絵のような室生寺の世界

こんにちは、スタッフKです。


立春も過ぎましたが、酒田の冬は今が本番。酒田では毎年215日、17日の黒森歌舞伎が終わると「冬の辛抱ももう少し…」となります。あと、一息ですね。昨日は本当に寒い風で身も凍るようでしたが、今日は風も止み、とてもきれいな雪景色です。


今、土門拳記念館では「室生寺 モノクロの光と影」を開催中です。

室生寺は奈良の山間(かつては室生村、今は宇陀市)にある古刹ですが、土門拳の写真家人生は室生寺に始まり室生寺に終わる、と言っても過言ではありません。


当館で、本格的な「室生寺」展を開催するのは5年ぶりなのですが、展示室全体の雰囲気に、改めて「室生寺はいい、やっぱり室生寺はいい」とホント毎日毎日思います。

モノクロの大型パネルを前にすると、土門が日本人の心を感じたという、山や川、村や寺のたたずまいや仏像が、静かに私の心に迫ってきます。モノクロの写真なのに、風や光、葉っぱの色、村人や鳥の声、仏像がいらっしゃるお堂の空気、川のせせらぎの音までも感じるような気がします。

そしてまた、記念館の外の雪景色と館内の写真との、この絶妙な組み合わせ…。

入館者数が少ないこの時期は、この贅沢な空間も時間もほとんど独り占めできる日もありますよ。お好きな場所で、椅子に座って、土門作品と館内からの雪景色をゆ~っくりと堪能してください。


毎日、お仕事や家事でおいそがしい皆様、どうぞ冬こそ、土門拳記念館へ。

3月までは月曜休館(2月11日祝は開館、12日火休館)。

 218日~22日は臨時休館ですのでお気を付け下さい。

 


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2019/02/09 12:45 | 記念館あれこれ | コメント(0)

2019年01月09日(水)

酒田、人生の重なりが街をつくっている

1月から当館では「室生寺」ほかを展示中です1月から当館では「室生寺」ほかを展示中です

こんにちは、スタッフKです。今年はどんな年越しでしたか?


私はこの年末年始はゆっくり本を読み、映画も見ることができました。映画は渡辺智史監督「YUKIGUNI」。そして本は講談社文庫、岡田芳郎著「世界一の映画館と日本一のフランス料理店を山形県酒田につくった男はなぜ忘れ去られたのか」。映画は昨年から上映中だし、本も2008年に出版されているので、えー、今なの?遅れてる…と思われたかもしれませんが、出会うタイミングというか、ご縁が今私に巡ってきたという感じです。


先月、レストラン「ル・ポットフー」で忘年会をした際に、たまたまこの文庫本(201811月第2刷発行)を見つけて、「単行本は読まないでしまったから、この機会に」と手に取りました。これは本のタイトル通り、世界一の映画館「グリーン・ハウス」と日本一のフランス料理店「ル・ポットフー」を酒田に作った、佐藤久一氏の生涯をたどるノンフィクションです。


土門拳も酒田に来ると必ず佐藤久一さんのいる「欅」や「ル・ポットフー」を訪れ、彼のフランス料理を食べたといいます。そして、今もル・ポットフー店内には、1975年の開店当時土門拳が贈ったというピカソのデッサンが飾られているのです。


昭和59年頃、初代館長の三木淳先生に連れられて初めてル・ポットフーに行った田舎娘の私は、佐藤氏が一皿一皿紹介してくれる、それまでお目にかかったことも無い料理(ガサエビのスープやパイシチューなど。メニュー上はもちろんもっとかっこいい名前だった)の美味しさにびっくり。この本を読んで、佐藤久一氏やマダム鈴木新菜さんの醸し出す、店の大人の品格・雰囲気に圧倒され憧れたあの時の胸の高まりが、鮮明に懐かしく蘇りました。


また、映画「YUKIGUNI」はケルンの92歳現役バーテンダー井山計一さんのドキュメンタリー。具体的な映画の紹介はここでは控えるとして、別のドキュメンタリー映画「世界一と言われた映画館」ともあわせて、井山計一さんや佐藤久一さんはもちろん、その他にも重なり合ういろんな人生に思いを馳せ、その重みがジワリと心に響いてきたのでした。酒田ってこんな街だったんだ、人生と出会いが街をつくっているんだ。

本や映画によって、忘れかけていた大切な宝物が蘇ってきた気持ちです。この魅力的な酒田にあった(いや今も生きている)粋な文化に宿る思いを、当館でも受け継いでいくのだ、という気持ちを新たにした2019年の幕開けでした。

※上記2本の映画は、今月から東京ほかでも上映されています。ぜひ、ご覧ください。

 


2019/01/09 12:23 | 最近のあれこれ | コメント(2)

2018年12月27日(木)

室生寺の光と影

2019年もお待ちしています2019年もお待ちしています

こんにちは、スタッフKです。今年もいよいよ押し迫ってきました。土門拳記念館は、展示替えも無事に終え、年明けを待つばかりとなりました。今年も、ご来館いただいた方、ブログを読んでいただいた方、本当にありがとうございました。

新年14日からは「室生寺 モノクロの光と影」「古寺巡礼 伝統の装飾・文様」「昭和の手仕事」の3つの展示を開催します。

モノクロの「室生寺」は久しぶりの展示です。作品サイズが大きいものでは、縦180㎝×270㎝のものですが、これらの作品は、パネル3枚に分かれている状態で収蔵されているものを、当日組み立てて展示します。先ほど「展示替えも無事に終え」と書きましたが、この組立・展示作業は、結構難しくハラハラドキドキ神経を使い、終わった時には、「あ~、無事に終わってよかった~」と、叫びたい気分でした。

展示作品は、1975年に新宿小田急百貨店で開催された「室生寺」展で展示された作品をベースに、平成56年に原板から新たにプリントされたパネル作品が主です。原板はガラスの乾板が多く、ただでさえ大変なプリントなのに、3枚のプリントを組み合わせて1枚のパネルとして展示する作品を作るのは、相当の技が必要だったことでしょう。作品の前に立つと、そこはモノクロなのに、見つめていると、室生村の風、草木の色、お寺の匂い、そこに生きてきた人の声までも感じ、その世界に引き込まれるような気がします。

「古寺巡礼 伝統の装飾・文様」も日本古来からのデザインが、とても新鮮で美しく、お正月にはぴったりの発見ができると思います。

14日~6日までは、先着10名様にカレンダーなどグッズが当たる、新春お年玉くじもやってます。皆様のお越しを心よりお待ちしています。

では、皆さま、今年もありがとうございました。どうぞよいお年を。


2018/12/27 17:21 | 記念館あれこれ | コメント(0)

2018年12月09日(日)

土門拳は紅白歌合戦の審査員もつとめていた!

今日はイサムノグチの彫刻「土門さん」も雪の帽子今日はイサムノグチの彫刻「土門さん」も雪の帽子

こんにちは、スタッフKです。今日は急に本格的に雪が積もってびっくりです。いよいよ年も押し迫ってきましたね2019年カレンダーのご用意は終わりましたか?土門拳カレンダー、まだ在庫ありますよ、どうぞお忘れなく。


最近は昔ほどではないにしても、「やっぱり大晦日はみかんにこたつで紅白でしょう」という方もまだまだ多いでしょう。先日当館のスタッフが土門拳について調べていたら、1961(昭和36年)年1231NHK紅白歌合戦の審査員に土門拳の名前が!いや~、びっくり、これは知らなかったな~。


土門拳は1959年の暮れに九州筑豊で「筑豊のこどもたち」を撮影しました。撮影後軽い脳出血で倒れ、病床で編集者と筆談で進め2か月で完成した定価100円写真集「筑豊のこどもたち」は601月に刊行され、学生層、労働者たちから日本中に広がり10万部を超すベストセラーとなりました。また同年11月、映画「筑豊のこどもたち」が封切られ、続編の「るみえちゃんはお父さんが死んだ」も出版。昭和36年には土門拳は日本中誰もが知る存在だったのでしょう。


この第12回紅白歌合戦の他の審査員は、仲代達矢、大鵬幸喜、勅使河原霞(草月家元)、森光子といった方々です。出場歌手はトップが朝丘雪路。雪村いずみ、村田英雄、こまどり姉妹、江利チエミ、フランク永井、美空ひばり、橋幸夫、森重久彌、ザ・ピーナッツ、淡谷のり子、坂本九、などの面々が続き、トリは島倉千代子と三波春夫。いやいや、ホント昭和ど真ん中だわ。(って、全部顔がわかる私のトシが皆さん想像できますね)


今から30年ほど前に、仲代達矢さんが数回土門拳記念館にいらしてくださったことがあります。ドキドキしながら握手していただきました。その時この紅白のことを知っていたら、当時のことを覚えていたか聞けたのにな~、残念。

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2018/12/09 16:05 | 土門拳あれこれ | コメント(0)

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