開館40周年記念回顧展 土門拳-肉眼を超えたレンズ-
主要展示室・企画展示室Ⅰ
10月27日(金)~R6年1月14日(日) モノクロ・カラー 約170点
本展は、2022年に全国の4つの美術館で開催された巡回展「土門拳 −肉眼を超えたレンズ−」を再構成したものです。20世紀の日本を代表するドキュメンタリー『ヒロシマ』『筑豊のこどもたち』から、日本の仏教美術に対する飽くなき追求『古寺巡礼』に至るまで、幅広いジャンルにわたる傑作たちを振り返るとともに、巡回展には含まれていなかったキャリア中期の実験的な作品群なども加えて展覧することで、土門拳という写真家の姿をより総合的に捉えることを目指します。
土門の代名詞の1つでもある“リアリズム”は、しばしば「目の前にある現実をそのまま・虚飾なく写し出す」ものとして語られてきました。しかし一方で彼が口にした「写真は肉眼を超える」といった言葉などは、こうした評価とは矛盾する響きをも持っているといえます。土門はレンズを通して何を表現しようとしたのか、そして何が彼の作品を特別なものたらしめたのか。開館40周年という節目の年に、改めてその足跡を辿ります。